コンサルタントは毛利小五郎抜きの江戸川コナン?書籍『年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書』から得た学び3選

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元教師
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こんにちは!データサイエンティストの青木和也(https://twitter.com/kaizen_oni)です!

今回の記事ではコンサルタントとして顧客に価値を提供したいと考えている方必見の1冊『<決定版>年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書』を読んで私が得た学びを3つ選んで解説いたします。

「企業が【この人になら十分な報酬を払ってもいい】と思われるコンサルタントとは?」について1つの解を教えてくれる本書は、「コンサルタントと称される仕事として、どのように仕事をすべきか」に絶賛迷走中のブログ主にブッ刺さる1冊でした!

本書は私のような走り始めのコンサルタントの方や、コンサルタントして飛躍したい方におすすめの1冊です!

本書の概要

本書では、僕自身の事例のほか、成功している人たちの事例も紹介しながら、コンサルタント、士業、コーチ、セラピストなどの方々が、顧客の成果に関わって年間報酬3000万円のカベを超えるために、
「いかに新規クライアントを獲得するか?」
「いかに納得できる報酬をいただくか?」
「いかに契約を長く継続されるか?」
といった成功のための発想と具体的なメソッドについて解説していきます。

和仁達也『<決定版>年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書』(2014/かんき出版) P5

本書は、独立系コンサルタントとして長期に渡り活躍している著者が、「3000万」という一つの年間報酬の壁を超えるためにどのようなことを実践・意識してきたのかを教えてくれる1冊です。

「そんな本、専業コンサルタントにしか使えない本じゃん」

と思われるかもしれませんが、そのようなことはなく、コンサルタントや士業など企業のパートナーとして価値を提供するような職業の方々には学びのある1冊となっています。

本書の章立ては以下のとおりです。

  • Chapter0 報酬設定 – なぜ、コンサルタントの報酬はピンキリなのか?
  • Chapter1 勝ちパターン – コンサルタントで年間報酬3000万円稼ぐための「正しい努力」とは
  • Chapter2 営業戦略 – 独立1年目から安定収入を得るための着眼点
  • Chapter3 新規開拓 – 営業で見込み客を前のめりにさせる「お困りごと」の引き出し方
  • Chapter4 聞く力 – クライアントとの信頼関係を構築する「聞いて気づかせる力」
  • Chatper5 契約交渉 – ビジネスを上向きにする「価値交渉」と「値上げ」の技術
  • Chapter6 サービス向上 – 顧客とのつき合いが10年以上の「長期契約」になる秘訣
  • Chapter7 事業拡大 – 年間報酬3000万円超を稼ぎ続ける「ビジネスモデル」のつくり方

[本書読了前] 私が本書から得たい学び

私が本書から得たい学びは以下の3つです

  • コンサルタントは何を考えながら仕事に取り組むべきか
  • コンサルタントとは顧客にどのような価値をもたらす存在であるべきなのか
  • 駆け出しコンサルタントが気をつけるべきこととは

私の現在の仕事が、「組織としてどうあるべきか」「そのためにはどのように人材を育成すべきか」に外部から関わる仕事をしているため、そのような組織・人材面で相談に乗るコンサルタントとして、どうあるべきかのヒントを本書から得たいと考えています。

[本書読了後] 私が本書から得た学び

私が本書から得た学びは以下の3つです。

  • 優秀なコンサルタントは「正解」だけでなく「着眼点」を投げ、一緒に考える
  • 見込み客の「お困りごとトップ3」に対する解像度こそが武器
  • コンサルとしての言葉と表情

順を追って解説していきます。

優秀なコンサルタントは「正解」だけでなく「着眼点」を投げ、一緒に考える

私の中で、コンサルタント、と言えば「さまざまな方面に対する正解を持っている」というイメージでした。

企業再生のコンサルタントで言えば、「どうすれば企業が再生するのか」に対する正解を持っているし、ITコンサルで言えば、「どのようにして新システムを導入すればいいか」の正解を持っている、と。

しかし、本書で提案している「パートナー型コンサルタント」のように、顧客企業と長期的に付き合っていくようなコンサルの関わり方の場合、「正解」を提示し続けるだけでは限界が来ます。

では、「正解」を提示する以外に何が顧客に価値をもたらすのかというと、「着眼点を投げかけながら、一緒に最善策を考えること」だというのです。

この違いは「眠らせる相手がいる時の名探偵コナン」と「眠らせられない時の名探偵コナン」に例えることができます。

「眠らせる相手がいる時の名探偵コナン」は毛利小五郎や園子姉ちゃんを眠らせてしまったが最後、犯人特定に至るまでのロジックを脈々と説明をしてくれます。

つまり、我々読者に「正解」を与えてくれるのです。

一方で、何らかの事情で誰かを眠らせることができない時のコナンくんは、「あっれれ〜、おかしいぞぉ」という合言葉とともに、真相解明に必要な「着眼点」を次々に提供し、事件を解決へと誘導します。

コナンくんは天才的頭脳を持っているので、真相を一から説明することも適切にヒントを与えて真相に誘導することもできますが、コンサルとして長期で関わっていく際には全ての問題を「真相」に導けるわけではありません。

ですが、コンサルに依頼する側としても必ずしも「真相」を求めているわけではなく、「自分たちが考えている施策や方向性に何か観点の抜けはないか」に対する「着眼点」が価値を発揮するのです。

コンサルタントの価値は「正解」を提示することだけではなく、「着眼点」を提供すること、というのは本書を読んで得た大きな学びでした。

見込み客の「お困りごとトップ3」に対する解像度こそが武器

人は、大小さまざまではありますが、何かしらの「お困りごと」を抱えているものです。

  • 恋人ができない
  • パートナーとうまくいっていない
  • お金が足りない
  • 仕事が辛い
  • 忙しすぎてプライベートの時間が確保できない
  • 最近お腹周りが気になる

そして、「お困りごと」は時として強く我々の関心を惹き、「バナー広告」が目についてしまったり、ついついネットで検索してしまうかもしれません。

そして、本書では「社長」という人間も同じように「お困りごと」を抱えており、その「お困りごと」の中でも社長さんがよく抱える「上位3つのお困りごと」について探りを入れる、という手法を紹介しています。

もし、そのお困りごとを当該社長さんも抱えているようであれば、「実は似たような事例が他社様でもありまして…」とそのようなお困りごとを解決した事例を紹介し、自分たちがそのお困りごとの解決にどのように関わることができるのか、をお伝えすると社長さんは聞く体制を整えてくれている、というわけです。

自分のお腹周りが気になっている時に、「最近お腹周りが気になってたんだけど、この薬飲んでから5kgぐらい体重落とせちゃって〜」と言われたら、「どこの何て薬!!!」と食い気味に叫んでしまうことでしょう。

相手の関心ごとど真ん中の話題について、解決策含めて話すことができれば、大抵の相手は聞く体制を整えずにはいられません。

逆に言えば、相手の関心外のことをいくら一生懸命話しても、相手が心優しい傾聴の持ち主でない限り、真剣に聞いてくれることはないでしょう。

相手との会話の前に、自分自身が提示できる「お困りごと解決」の武器は何であり、どのようにしてその話に持っていくために話を振るか、そこから勝負は始まっているのです。

コンサルとしての言葉と表情

ここまでの話を整理すると、パートナー型のコンサルタントに必要な要素の一部として

  • 相手に対して正解をズバズバいうのではなく、着眼点を提供できる相談役になる
  • 相手のお困りごとに寄り添って話をすることができるビジネスパートナー

が挙げられています。

その上で、「どんな人であればビジネスのことを相談できて、困りごとにも寄り添ってくれそうか」という視点で考えると、本書においてはさらに「安心安全ポジティブな場づくり」をする必要がある、と記載されています。

安心安全ポジティブな場づくり、のためには以下3要素が必要です。

  • 「思っていることを顔に出す」ような豊かな表情
  • 「相手をやる気にさせるような」肯定的な言葉選び
  • 「クライアントの話を連続ドラマを観ているように聞く」興味津々な態度

逆を考えてみると、

  • 「何を考えているのか分からない」無表情
  • 「相手のやる気を削ぐような」ネガティブワードの連発
  • 「ふーん、へー、とでも今にも口から出てきそうな」興味のなさそうな態度

恐ろしく一緒に仕事をしたくない人が出来上がりますね。

一方で、クライアントと対面する際に常に良いとされる表情・言葉遣い・態度ができているか、と言われると、状況によるな、というのが正直なところです。

  • 相手の話の構造を理解しよう、としている時には怪訝な表情をしているかもしれません
  • 相手の悩みに共感しようとして、「それは難しいですね〜」とやる気を削ぐような言葉を使っているかもしれません
  • 自分がついていけない話になった時に、目から輝きが消えてしまっているかもしれません

「顧客の困りごとを解決すること」がコンサルタントの仕事であるならば、「顧客から困りごとを引き出すこと」は至上命題であり、そのための表情、言葉選び、態度を洗練させていく必要があると本書を読んで思わされました。

まとめ

今回の記事ではコンサルタントとして顧客に価値を提供したいと考えている方必見の1冊『<決定版>年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書』を読んで私が得た学びを3つ選んで解説いたしました!

私は独立系コンサルタントではないので、「顧客との単価交渉」や「営業戦略」などの部分については取り上げませんでしたが、「価値を基準に報酬を考える」「顧客との接点を最大化する」というアイデアも「相手に課題解決料を買ってもらう」職業としては参考になるところが多かったです。

また、本記事で紹介した内容も、仕事人としては基礎的なことですが、基礎的なことを安定的に行い、尚且つ「困りごとの解像度の向上」をものすごい練度で行うことによって、顧客に価値を提供しているのだ、と改めて専業コンサルタントのサバイバルスキルの高さに感銘を受けました。

本記事で本書が気になった方は、ぜひ購入していただき、「年間報酬3000万超の人はコンサルという仕事をどう捉えているのか」を読んでいただけると幸いです!

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